Q. ESL/FEL と 英語圏の英語は 違うのでしょうか?

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ESL/FEL と 英語圏の英語の違い

この記事は MyPace English (MPE) の英会話講師向け 研修資料の 一部を 抜粋・編集したものです。

Q. ESL/FEL と 英語圏の英語は 違うのでしょうか?

A. ESL/FEL と 英語圏の英語 は 大きく異なります。

まず、ESL/EFL について 整理します:

英会話スクールや、英語学習関連の 資料を読んでいると、ESL / EFL という言葉を よく見かけます。

ESL(English as a Second Language) は (日本人など)英語を母国語としない人 が 第二言語として英語を 母国以外で 学ぶ 英語学習法。
EFL(English as a Foreign Language)は (日本人など)英語を母国語としない人 に 外国語として英語を 母国で学ぶ 英語学習法 です。

日本人が アメリカに行って 英語を学ぶ場合は ESL (第二言語)。
日本人が 日本などの 英語圏でない居住国で 英語を学ぶ場合は EFL (外国語)。
と区分けされますが、その使用教材に 大きな違いはありません。

また  ESL/EFL の 頭に T (Teaching)を付けた TESL/TEFL というプログラムがありますので、紹介します:

ESL/EFL は英語学習者のためのプログラム。 TESL/TEFL は英語教育者のためのプログラム。

海外には:
英語を母国語としない人(日本人を含む)に 第二言語として英語を、英語で教える 教授法プログラム TESL(Teaching English as a Second Language)
英語を母国語としない人(日本人を含む)に 第二言語として英語を、英語と母国語(日本人講師の場合は 日本語)の併用で教える 教授法プログラムTEFL(Teaching English as a Foreign Language)が あります。 * TEFL は日本で英会話講師の職に就くための 正式な資格ではありません。

MyPace English (以下 MPE) では、授業プログラミングに関して説明する時、便宜上 ESL  の3文字を 用いますが、ESL はグループ・レッスン向けに開発されているので、MPE の英語に対する考え方が異なります。

MPE では ESL の教材を使用していますが、英語教授法は TESL/TEFL とは 異なります。
主な理由は:
– TESL/TEFL は 英語を母国語としない人 向けのプログラムであり、日本人のために開発したプログラムではありません。 MPE は 日本人のために開発したプログラムが必要と考えます。
(イタリア人など 英語と同じラテン語から派生した言葉を 第一言語として用いる人たちと、アジア言語である 日本語を第一言語とする日本人では、 英語学習に於いて 力を注ぐ部分が 異なるからです)
– TESL/TEFL は グループレッスン向けの内容で、個人レッスンのような 高い集中力を要する内容ではない。
– TESL/TEFL は英語圏に移住・移民した 人たちが対象。 MPE では より 豊かで、教養レベルの高い人たち(子供の場合は 教育熱心なご家庭)であり、公共財的な TESL/TEFL プログラムとは 親和性が高くない。(公共財と私的財の違い)が 挙げられます。

ESL と アメリカ人の子供が話す 英語の違いは?

アメリカ人の子供は、小学校に入学する頃、約 10,000の英単語を知っていると言われています。
* 参考: 英検1級では 英単語約 12,000語の 知識が必要と 言われています

それに対し ESL (第二言語としての英語)で英語を習う 日本人の未就業児の子供が 知っている英単語は およそ500個 程度 でしょう。

ESL(第二言語)では、第一言語としての英語(アメリカの学校で使用されている英語)の
もっとも 大切な 根幹となる部分を 抽出した学習法 と言えます。

例えば、6才の子供たちが 読む 英語の絵本にしてみても、アメリカ人の子供向けの絵本と、ESL(第二言語)用の絵本では、単語数、使用される文法のレベルが 全く異なります。

感覚として、アメリカ人の子供向けの絵本は、日本人英検準一級保持者でも 英和辞典を使わずに 読むのは難しい と思います。(日本の学校英語では、アメリカ人が日常生活で使う単語の多くを 学習対象としていないため)

ESL/FEL と 英語圏の英語では、単語数、使用される 文法が全く違います。
無理に英語圏の英語を 学習に取り入れれば、日本人の英語学習者(子供も含む)混乱するでしょう。
(5才の子供に 500ピーズのジグソーパズルを 渡すようなものです。 5才の子供には 40ピースのパズルがまず必要です)

キッズ英会話では ついつい 挿絵の可愛い 英語圏向けの 本やテキストを 大人たちは取り入れてしまいがちです。

繰り返しになりますが:
5才の子供に 500ピーズのジグソーパズルを 渡してはいけない。 5才の子供には 40ピースのパズルがまず必要です。 を 教材選びの時に 思い出すようにしてください。

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