フォニックス (Phonics) から 英語発音の基本を覚えよう!

この記事は MyPace English (MPE) の英会話講師向け 研修資料の 一部を 抜粋・編集したものです。

フォニックスを用いた 英語発音の最適化について

 英語の 音素音韻 のしくみと、日本語の発話のしくみ の違いを 理解しましょう。
 ツールとしてのフォニックスを用いて、受講者様の 英語発音最適化 を 個人レッスンに取り入れましょう。
 ページ下部の フォニックス・シートを クリックして、実際の英語の音を確認してみましょう。

Q. 英語の音と、日本語の音は どう違うのですか?
A. 口の動かし方と、イントネーション(抑揚)に 大きな違いが見られます。
口の動かし方は 音素、イントネーションは 音韻 に当たります。

* 音素 (Phoneme) 言語の音韻論上の最小単位
* 音韻 (Phonology) 音素に アクセント素 等を加えたもの。 
例) Bat と Bad の音を比べる時、フォニックス(音声)であれば、3音素に分解します。 b-a-t / b-a-d
音韻 では Ba の2文字を一つと考え、Ba の音の長短,強勢,アクセントなど韻律的要素まで含まれます。(Ba のように 子音と母音の組み合わせを 音声学では モーラ (Mora) と呼んでいます。)

Mora – the minimal unit of measure in quantitative verse equivalent to the time of an average short syllable. (Merriam-Webster)

ストレスタイミング言語 (Stress-timed language = 強勢アクセントのある言語) の英語と、
等時間隔のリズム、音節言語 (シラブル言語) (Syllable-timed language ) の * 日本語では 発話の方法(口の動かし方・リズム)が 大きく異なるのです。

* 日本語にも イントネーションは ありますが、強勢アクセントでなく、高低(ピッチ)アクセントです。

外国語習得者(日本人の英語学習)は、母国語の 転移を受けて、カタカナ的な発音を 英語発音に 流用してしまいます。

言語転移(Language transfer): 母国語の規則を、無意識のうちに 外国語にも適用してしまうこと。
例) Juice はカタカナ発音そのまま “ジュース” で使えるので 正の転移。 Donald を “ドナルド” と発音しても 通じない ⇒ 負の転移。

この 日本人に共通する Issue (課題)を 解決するためのツールが フォニックス (Phonics)です。

Q. 英語のフォニックスって、何ですか?
A. 簡単に言うと、フォニックスとは 英語を発話する時、英語圏の人と 同じ口の形 にする 実践学習の事です。

フォニックス (Phonics) とは、英語の 音韻を 音素 まで分解し、各音素を規則化した発音教授法で、
音声学 (Phonetics)の 初歩・基本です。

例えば bad という単語を、音素に分解すると b (ぶ)、 a (あ)、t (と) の3音素になります。
それぞれの音素を発音する時の 口の形 を覚え、英語圏の発話の人と 同じ口の形の作り方 を体得することが
フォニックスの発話学習です。

Q. フォニックスを実践学習することよって得られる 具体的な効果は 何ですか?
A. フォニックス学習のメリットは 下記の3つです。

1. 英語圏の人と、同じ口の形で英語を話すので、英語の発音が 大幅に改善されます。
2. 音素だけでなく、音韻(抑揚)や リエゾンを 取り入れた 英語発音が 出来ると、リスニング力もアップします。
3. 英語の発音が最適化された時、英語を話すスピードも上がります。(英語情報の処理能力が上がります)

日本語を母国語とする 日本人が 英語を話す時、何も意識しなければ、カタカナ風の英語発話になってしまう。 これは ごく自然なことです。

日本語は 音素(母音と子音)のバリエーションが少ない (音声学から見て)シンプルな言語。
聴覚情報のみでの音韻弁別が 英語に比べて 容易であると 言えます。(日本語には 発音記号が必要ありません。)

単純な音の日本語に慣れているから、複雑な音の英語が 聞き取れない、複雑に口を動かせない。

フォニックスをツールとして用い、聴覚と 口の動きを リンクさせることにより、
日本語の発音とは、全く別の 英語発音回路を 作ることを 目的とします。

フォニックス・チャートを活用して 音声チェックしよう!

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